記事公開日:2024年1月25日
「木(こ)の芽どき」という言葉をご存じでしょうか?
暖かくなり、生き物が動き出したり植物が芽吹いたりする時期のことをいいます。
ポジティブな印象に見えますが、実は「体調やメンタルを崩しやすい時期」として昔から言い伝えられてきた言葉でもあります。
春は人間関係に変化が起きやすいだけでなく、激しい寒暖差、花粉や黄砂の飛散などストレスがたくさん。
こうしたストレスは自律神経の乱れを引き起こし、不安やイライラ、落ち込み、不眠の原因になってしまいます。
ある調査では、約2人に1人が春に「メンタル不調」を感じていることが分かりました。
今すぐできる!簡単メンタル不調セルフケア
ため息でケア!
「ため息をつくと幸せが逃げる」とよくいわれますが、実はため息にはこわばった体をほぐす効果があるのです。
長めに息を吐き出すと、ストレスで浅くなった呼吸が整い、血流も良くなって、疲れた心とからだをリセットできますよ。
ツボ押しでケア!
自律神経のケアには「労宮」というツボを押すのが効果的。
労宮は、軽くこぶしを握ったときに中指と薬指の間にあたる部分です。
- 手のひらを軽く握り、中指が触れるところをチェック
- 反対側の手の親指で「労宮」のツボを押さえる
- 息を吐きながら、5秒間ツボを押す
- 息を吸いながら、ゆっくりと離す
- 反対側の手も同じように行う
呼吸と連動しながら行うことで、自律神経を整える効果が高まります。
管理栄養士が教える!
ポジティブになれるしあわせ食事術
ココロが整う栄養素とは?
何となく気分が落ち込むのは、からだに必要な栄養素が足りていないサインかもしれません。
栄養バランスの良い食事を心がけたうえで、自律神経やホルモンの状態を整えるのに役立つ栄養素を取り入れてみるのがおすすめです。
例えば自律神経に働きかけるカルシウムや、GABA(γ-アミノ酪酸)、「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンの材料となるトリプトファン、その合成を促すビタミンB6などが挙げられます。
また、カカオに多く含まれるテオブロミンは、リラックス効果があることで知られています。
気分を上げる!オススメ食材
・カルシウムをとるには…
乳製品(牛乳やヨーグルトなど)、小魚
・幸せホルモンを増やすには…
乳製品、大豆製品、魚(カツオやマグロなど)、バナナ
バナナはトリプトファンとビタミンB6の両方を多く含むので特にオススメ!
・気分をスッキリさせたいときは…
ココア、チョコレート
ココロの不調は食べ物も関係しているんだね!
楽しい春を過ごすためにもいろんなやりかたを試してみたいわ♪
監修
管理栄養士・料理家/株式会社セイボリー代表取締役
ひろのさおり
大学院在学中にフリーランス管理栄養士として開業し、レシピ開発や執筆業、出張料理サービスなどに携わる。 大学院修了後は、特定保健指導員、セミナー・料理教室講師としても活動を広げ、2020年に株式会社セイボリーを設立。主な事業はレシピ開発の他、調理器具や健康食品、料理・ヘルスケアサービスの監修やコンサルティングなど。 著書に「小鍋のレシピ 最新版」( 辰巳出版 )。1児の母。